蛸焼きを焼きながら原始の地球を思う

 太陽系は45億6700万年前に誕生した。原始惑星は微惑星同士の衝突反動によって岩漿の海に包まれており、冷えた所々は岩石となり固まった。そしてまた衝突が起これば、一面岩漿に包まれる。此れを繰り返していた。原始地球も又た、其の様な微惑星の内の一つであった。

 たこ焼き器の中で一様に灼熱する球体を回転させていると、左様な事を惘惘と想い出す。退屈した神さながらに興味無げに惑星どもを転がしてやる。更に、そう言えば地球は中心に「核」という部分を持っていて、其処は鉄が液体化して対流する程に高温であった──と考え出すと、益々たこ焼きと地球が相似している事に気付く。たこ焼きも外殻は固いが、内部は液体に近く、危険な程に高温なのだから。
たこ焼きを焼きながら原始の地球を思う。地球が生命を抱き宿す様に、たこ焼きも又た我々の肉体を微力ながらも育み、生命其の物と成って行く。

 

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(出典:https://cosmolibrary.com/地球環境/地球誕生の歴史/)(閲覧日:2020年5月20日)

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